IRF5は生体防御に不可欠な分子で、様々な炎症性サイトカイン産生を誘導し、免疫におけるTh1型反応とTh2型反応とを調節する。本研究ではIRF5がどのように皮膚の炎症を制御するかに関して接触皮膚炎のモデルを利用して検討した。IRF5欠損マウスでは感作相の異常によりTh1型反応が減弱する一方、Th2型反応は逆に増強した。感作相では樹状細胞が重要であるが、IRF5欠損樹状細胞ではIL-12の発現が低下し、これがTh1型反応の減弱に繋がると考えられた。また、Th2反応を誘導する樹状細胞数が増加することが分かり、これがTh2型接触皮膚炎の増強に繋がると考えられた。
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