T cellの活性化を抑制する分子に対する阻害抗体は進行期メラノーマに対する革新的な治療法の一つとして注目されている。代表者は前回採択された課題において新規のT cell抑制分子の候補約80個を同定した。これら候補分子の中で、それらに対する阻害抗体がメラノーマ治療に応用できるようないくつかの分子の機能解析を行った。その結果メラノーマが発現するCD155からT細胞が発現する受容体TIGITに送られる抑制シグナルが、腫瘍環境において選択的に増強され、メラノーマに対するT細胞反応を抑制していることを明らかにした。さらに抗TIGIT阻害抗体のメラノーマ治療薬としての有用性を示した。
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