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2015 年度 実績報告書

悪性黒色腫、乾癬の新しい治療戦略におけるIL-23とIL-27の役割とその応用

研究課題

研究課題/領域番号 25461692
研究機関神戸大学

研究代表者

永井 宏  神戸大学, 医学部附属病院, 講師 (80335447)

研究分担者 善本 隆之  東京医科大学, 医学部, 教授 (80202406)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード乾癬 / 悪性黒色腫
研究実績の概要

(悪性黒色腫に関する研究)
最近、IL-27が黒色腫細胞のPD-L1分子の発現を増加させるという論文が発表された。PD-L1は、腫瘍を攻撃するために活性化したリンパ球に発現するPD-1に結合することによって、リンパ球を死滅させる機能を有する分子である。これまで、申請者はIL-27の悪性黒色腫に対する抗腫瘍効果について研究を行ってきたが、上記論文は、IL-27がむしろ抗腫瘍免疫療法を抑制する機能も有している可能性を示唆するものであり、その検証を行った。その結果、我々が有しているヒト悪性黒色腫細胞株においても、IL-27は有意にPD-L1を発現亢進することを確認した。また、PD-L1と同様、腫瘍免疫に対して抑制性に作用するIDO(インドールアミン-2,3-ジオキシゲナーゼ)の発現についても調べたところ、IL-27がヒト悪性黒色腫細胞のIDO発現を亢進させることが明らかになった。そのため、当初の併用療法の予定であった化学療法剤、抗IL-23p19抗体のかわりに、優先的に抗PD-1抗体やIDO阻害剤との併用効果を調べる予定とした。
(乾癬に関する研究)
前年度の研究結果から、ある実験条件下では、IL-27がやはりimiquimodを用いた乾癬様皮膚炎を抑制する可能性があるのではと考え、その仮設を裏付けるin vitroの基礎実験を行った。今後、追加実験を行っていく予定である。IL-27p28/IL-23p40複合体を用いた検討では、IL-27p28/IL-23p40複合体の精製が難しく、十分な解析を行えていない。前年度に発表した糖尿病合併乾癬に対するDPP-4阻害剤の有効性を示す論文をきっかけに、最近注目されているメタボリック症候群と乾癬の関連性を調べる研究を行い、継続中である。

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公開日: 2017-01-06  

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