研究課題/領域番号 |
25461707
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
森田 明理 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (30264732)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | AhR / 皮膚老化 / 環境因子 / 紫外線 / 喫煙 / 大気汚染 |
研究概要 |
本研究では、Aryl hydrocarbon receptor(AhR)を中心とする機序解析から、皮膚老化、皮膚疾患との関連や、TH17系の免疫におよぼす作用を検討を行う予定である。分子疫学的調査:人種差による環境因子(紫外線・喫煙・大気汚染)対する皮膚老化の差違―JAGE project(Study of extrinsic skin ageing of Japanese and German women)のー大規模調査のため、皮膚老化スコア(SCINEXA)を使用し、新たな質問表(Life style, Food, Sun exposure, Womenの4種類)を作成した。また、名古屋市内(近傍)で100人、大気汚染が少ない地域(愛知県美浜町)で100名の調査を行った。さらに、単一ヌクレオチド多型(SNPs)による網羅的遺伝子的解析(次世代シークエンサー)のため、血液サンプルも既に取得し、共同研究者であるドイツデュッセルドルフ大学環境医学研究所に送付を行った。また、同時に、タバコ煙抽出液によるAhR経路によるTH17細胞誘導(IL-17/IL-22誘導)されることを見いだし、また、角化細胞・線維芽細胞においてAhR経路からコラゲナーゼが誘導されることも明らかとした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
もっとも重要な分子疫学調査が終了し、現在、ドイツデュッセルドルフ大学環境医学研究所ともに、解析を行っているところである。解析には、平成26年度内時間を要することが予想されるが、もっとも重要な疫学調査は終了した。平成25年度には、細胞レベルでの解析ができなかったものがあるので、達成度としては、重要な疫学調査が終了してという面では十分であるが、細胞レベルでの解析が一部にとどまったため、平成26年度に行うこととした。
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今後の研究の推進方策 |
平成25年度に行うことができなかった細胞レベルとしての解析として、タバコ煙・紫外線・ディーゼルパーティクルによるメラノサイト活性化作用、タバコ煙が免疫系におよぼす影響として、遅延型過敏反応モデルなどを用い、AhRの関与・TH17/Tregバランスなども、検討する予定である。また、あわせて紫外線の影響やタバコの喫煙が関係すると思われる乾癬や掌蹠膿疱症の患者においても、単一ヌクレオチド多型(SNPs)解析を行う予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
もっとも重要な疫学調査は終了したが、平成25年度には、細胞レベルでの解析ができなかったものがあるので、細胞レベルでの解析が一部にとどまったため、平成26年度に行うこととした。そのため、使用額の差額が生じた。 平成25年度に行うことができなかった細胞レベルでの解析を行い、また、あわせて紫外線の影響やタバコの喫煙が関係するとおもわれる乾癬や掌蹠膿疱症の患者においても、単一ヌクレオチド多型(SNPs)解析を行う予定である。
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