研究実績の概要 |
Aryl hydrocarbon receptor(AhR)を中心とする機序解析から、皮膚老化、皮膚疾患との関連や、TH17系の免疫におよぼす作用の検討を行った。分子疫学的調査:人種差による環境因子(紫外線・喫煙・大気汚染)対する皮膚老化の差違―JAGE project(Study of extrinsic skin ageing of Japanese and German women)のー大規模調査のため、皮膚老化スコア(SCINEXA)を使用し、新たな質問表(Life style, Food, Sun exposure, Womenの4種類)を作成した。また、名古屋市内(近傍)で100人、大気汚染が少ない地域(愛知県美浜町)で100名の調査を行った。さらに、単一ヌクレオチド多型(SNPs)による網羅的遺伝子的解析(次世代シークエンサー)のため、血液サンプルも既に取得し、共同研究者であるドイツデュッセルドルフ大学環境医学研究所に送付行い、解析を継続している。また、同時に、タバコ煙抽出液によるAhR経路によるTH17細胞誘導(IL-17/IL-22誘導)されることを見いだし、また、角化細胞・線維芽細胞においてAhR経路からコラゲナーゼが誘導、さらにはメラノサイトでもMITF発現上昇・メラニン産生の増加が見られた。紫外線照射とタバコ煙抽出液をくわえることで、さらにメラニン産生が増強し、AhRノックダウンで、MITFの発現は抑制された。同時に、紫外線やタバコなどの環境因子が関係する乾癬においても、SNPsの解析を行った。
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