• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2014 年度 実施状況報告書

統合失調症罹患同胞対・両親の全エクソン解析に基づく稀なリスク変異の同定

研究課題

研究課題/領域番号 25461724
研究機関新潟大学

研究代表者

渡部 雄一郎  新潟大学, 医歯学系, 准教授 (90401744)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード統合失調症
研究実績の概要

統合失調症の発症に大きな効果をもつ稀なリスク変異を同定することが、本研究計画の目的である。
複数の罹患者がいる家系には統合失調症の発症に大きな効果をもつ稀なリスク変異が存在する可能性が高い。そこで、統合失調症罹患同胞対・両親の全エクソン解析を実施し、罹患同胞2人が共有する稀なナンセンス変異またはフレームシフト変異を4個同定した。これら4個の変異については、直接シーケンス法により全エクソン解析データが再現された。
これら4個の変異が、特定の家系のみでなく一般に統合失調症の発症リスクに大きな効果を有していることを確認するため、複数の症例・対照サンプルを用いた多段階関連解析を行っている。
1次サンプルは、DSM-IVにより統合失調症と診断された患者674人(男性361人・女性313人、平均年齢39.9 ± 13.8歳)および対照者667人(男性341人・女性326人、平均年齢38.3 ± 10.8歳)である。全エクソン解析により同定された4個の稀なナンセンス変異またはフレームシフト変異をTaqMan法によりタイピングした。いずれの変異も患者群に多く認められが、統合失調症との関連は有意でなかった。
2次サンプルは、患者731人(男性377人・女性354人、平均年齢53.0 ± 14.9歳)および対照者777人(男性364人・女性413人、平均年齢53.9 ± 18.5歳)である。1次サンプルで患者群に多く認められた4個の変異をタイピングしたところ、いずれの変異も患者群に多く認められが、統合失調症との関連は有意でなかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

統合失調症罹患同胞対・両親の全エクソン解析では、稀な新生変異の同定を目指していたが、直接シーケンス法により全エクソン解析データが再現できず、当初の計画を変更する必要が生じたため。

今後の研究の推進方策

2次サンプルで患者群に多く認められた変異を3次サンプルでタイピングし、統合失調症との関連を確認する。

次年度使用額が生じた理由

全エクソン解析の外部委託費を当初の予定よりも圧縮するなどできたため。

次年度使用額の使用計画

3次サンプルをタイピングするためのプローブや試薬にあてる。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] 統合失調症の分子病態2014

    • 著者名/発表者名
      渡部雄一郎
    • 雑誌名

      新潟医学会雑誌

      巻: 128 ページ: 7-12

  • [雑誌論文] 統合失調症の分子病態解明を目指して2014

    • 著者名/発表者名
      渡部雄一郎
    • 雑誌名

      新潟県医師会報

      巻: 776 ページ: 2-7

  • [学会発表] マイクロRNA30E遺伝子の稀な変異と統合失調症との関連2014

    • 著者名/発表者名
      江川純, 飯嶋良味, 渡部雄一郎, 布川綾子, 金子尚史, 有波忠雄, 氏家寛, 稲田俊也, 岩田仲生, 功刀浩, 糸川昌成, 佐々木司, 尾崎紀夫, 橋本亮太, 澁谷雅子, 井桁裕文, 染矢俊幸
    • 学会等名
      第36回日本生物学的精神医学会
    • 発表場所
      奈良県文化会館(奈良市)
    • 年月日
      2014-10-01 – 2014-10-01
  • [学会発表] マイクロRNA138-2遺伝子の稀な変異と統合失調症との関連2014

    • 著者名/発表者名
      渡部雄一郎, 菱本明豊, 澁谷雅子,布川綾子, 金子尚史, 井桁裕文, 江川純, 毛利健太朗, 曽良一郎, 染矢俊幸
    • 学会等名
      第36回日本生物学的精神医学会
    • 発表場所
      奈良県文化会館(奈良市)
    • 年月日
      2014-09-30 – 2014-09-30
  • [学会発表] マイクロRNA137遺伝子のリシーケンスおよび統合失調症との関連解析2014

    • 著者名/発表者名
      井上絵美子, 江川純, 布川綾子, 澁谷雅子, 渡部雄一郎, 金子尚史, 井桁裕文, 染矢俊幸
    • 学会等名
      第36回日本生物学的精神医学会
    • 発表場所
      奈良県文化会館(奈良市)
    • 年月日
      2014-09-30 – 2014-09-30
  • [学会発表] TPH2遺伝子と日本人統合失調症との2段階関連解析2014

    • 著者名/発表者名
      布川綾子, 渡部雄一郎, 飯嶋良味, 江川純, 金子尚史, 澁谷雅子, 有波忠雄, 氏家寛, 稲田俊也, 岩田仲生, 栃木衛, 功刀浩, 糸川昌成, 尾崎紀夫, 橋本亮太, 染矢俊幸
    • 学会等名
      第36回日本生物学的精神医学会
    • 発表場所
      奈良県文化会館(奈良市)
    • 年月日
      2014-09-29 – 2014-09-29

URL: 

公開日: 2016-05-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi