研究課題/領域番号 |
25461739
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
研究機関 | 獨協医科大学 |
研究代表者 |
下田 和孝 獨協医科大学, 医学部, 教授 (30196555)
|
研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
キーワード | mirtazapine / CYP2D6 / pharmacokinetics / pharmacogenetics |
研究概要 |
Mirtazapine(MIR)はノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬 (NaSSA:Noradrenergic and Specific Serotonergic Antidepressant)と呼ばれるカテゴリーに属する抗うつ薬である。薬理学的にはα2受容体、セロトニン2および3受容体の強力な拮抗薬であるが、製剤としてはS-(+)体、R-(-)体が1:1となっているラセミ体として供給されている。本研究ではMIRの代謝に関連しているCYP2D6遺伝子多型のMIRの薬物動態への影響について検討した。研究プロトコールは獨協医科大学病院倫理委員会および弘前大学付属病院倫理委員会の承認を得ている。77名のミルタザピン服用中の患者(男性33名、女性44名)を対象とし、PCR法にてCYP2D6遺伝子型を同定、および高速液体クロマトグラフィーにてS-(+)MIR、R-(-)MIR、それぞれの代謝物であるS-(+) desmethylmirtazapine (DMIR)、 R-(-) DMIRの血中濃度を測定した。CYP2D6変異アリルをもたない個体に比較してCY2D6*10/CYP2D6*10という遺伝子型である個体は体重あたり投与量で補正したS(+)MIR血中濃度が有意に高かった。多重回帰分析の結果、CYP2D6*10アリル数と体重あたり投与量で補正したS(+)MIR血中濃度、S(+)MIR/R-(-)MIR比と有意に相関があることが判明した。以上の結果からCYP2D6遺伝子型がMIRの代謝に影響を与えることが示唆され、その薬物動態予測に有用であることが示唆された。以上の内容は原著論文としてEuropean Journal of Clinical Pharmacologyに投稿準備中である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
CYP2D6とmirtazapineの異性体の薬物動態との関連についての分析を終え、英文原著の投稿中であることから、進捗状況としてはおおむね順調といってよい。
|
今後の研究の推進方策 |
mirtazapine服用中の患者から採取したサンプルを追加しつつ、population pharmacokineticsを用いた分析を行う予定である。
|
次年度の研究費の使用計画 |
European College of Neuropsychopharmacologyへの参加を行わかったため、旅費の支出がなかったため。 CYP2D6遺伝子解析費用およびmirtazapine血中濃度測定のために費用として充当する予定である。
|