本研究は、神経性過食症患者を対象として,経頭蓋磁気刺激療法(rTMS)の効果を、過食衝動の頻度低下、食への渇望(craving)を用いた主観評価主観評価に加え、客観的な至適治療パラメータの検討を目的に、近赤外光スペクトロスコピー(NIRS)を用いて評価した。rTMSの刺激部位は、左前頭前野とし、10Hzの磁気刺激を、1セッション、合計1000パルスで実施した。rTMS実施2時間後に、食物画像を用いた課題に対する過食衝動等を0-10点で点数化し評価した。全症例に安全に施行され脱落例はなく、介入後に過食衝動が減少し、不安尺度の軽減、左前頭前野で課題遂行中のoxyHbの減少が認められた。
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