研究課題
基盤研究(C)
術後せん妄を含めた、せん妄に対するラメルテオンの有効性はすでに国内・海外の医学雑誌に掲載されている。また同内容は国内・国外の学会にも、それぞれ報告している。上記の報告は、活動型せん妄に関するものであったが、最近、治療法が確立されていない低活動型せん妄に対する有効例を経験したので、このケースに関する海外の医学雑誌への投稿論文を現在執筆中である。現在、精神科・心臓血管外科・麻酔科と密に連絡をとりあい、ラメルテオンの投与が、心血管バイパス手術後せん妄を予防する研究を慎重に推進している。各診療科の研究分担や評価もスムーズである。精神科は簡易認知機能試験であるMMSE・せん妄の有無など、心臓血管外科は合併症リスク予測であるEuroscoreや身体機能的評価であるBarthel Indexなど、麻酔科は輸血・輸液量やICUでの鎮静剤の使用量など、各診療科の専門性を重要視した評価項目を割り当て、定期的に研究の進捗具合などを確認している。これまでの実績は、術後ラメルテオン投与群は、非投与群に比して、プライマリーエンドポイントである術後せん妄の頻度が少ない傾向となっている。今後、症例数を増やして統計的な解析を行うが、この傾向が続けば十分に有意差が出るものと思われる。また、術後せん妄に付随した重要な問題である、せん妄の重症度、ICU滞在日数、総入院日数、せん妄の治療に有した薬剤量なども、術後ラメルテオン投与群は非投与群よりも良好な傾向を有している。現在、症例数も順調に集まっており、かつ上記のように現在までの研究成績は極めて良好なので、近いうちに国内学会の発表と国内の医学雑誌に掲載を予定としている。
2: おおむね順調に進展している
ラメルテオン投与群・非投与群をそれぞれ40名予定している。これまでに投与群と非投与群がそれぞれ約半数弱ずつ集まっており、せん妄発症頻度・せん妄重症度・入院日数などを解析し、順調に進んでいる。
当初の予定通りに、目標まで症例数を増やし研究を進めていく。目標症例数に達ししだい、統計処理を遂行し、速やかに海外学会発表と海外医学論文に投稿する。
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すべて 雑誌論文 (10件) (うち査読あり 9件) 学会発表 (13件)
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