[目的]術後せん妄が最も多く出現する代表的な心血管バイパス術において、ラメルテオンのせん妄予防に関する有効性と安全性を検討した。[方法]ラメルテオンは手術当日を含めた術後3日間、21時に経口より連続投与した。主要評価項目はせん妄の発生頻度、副次的評価項目はICU滞在日数、総入院日数とした。[結果]せん妄の発生頻度とICU滞在日数は、ラメルテオン投与群が非投与群と比較し減少傾向にあったが、有意差は認めなかった。総入院日数はラメルテオン投与群で有意差をもって減少していた。ラメルテオンによる副作用は認めなかった。[結論]術後せん妄を予防する可能性があることが示唆されたが、症例数を増やす必要がある。
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