研究課題/領域番号 |
25461779
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
辻 富基美 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (10347586)
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研究分担者 |
小瀬 朝海 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (10405425) [辞退]
高橋 隼 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (10508021)
金桶 吉起 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (20280589)
西林 宏起 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (30372866)
篠崎 和弘 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (40215984)
鵜飼 聡 和歌山県立医科大学, 医学部, 准教授 (80324763)
山本 眞弘 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (80423937)
坂本 友香 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (90423938)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | てんかん / 拡散テンソル |
研究実績の概要 |
側頭葉てんかん(TLE)のnetwork inhibition hyothesisに基づくネットワーク、特に視床の外側腹側核と海馬の神経連絡の変化を特定し、抗てんかん薬の発作抑制の予測が本研究の目的である。本年度は、神経ネットワークの変化の相関をTract Specific Analysis(TSA)を用いて、眼窩前頭皮質、前頭葉、頭頂葉、後頭葉、側頭葉を結ぶ脳梁皮質の拡散異方性(Fractional Anisotopy,FA)を測定し、罹病期間・発症年齢・年齢との相関をみた。 2015年7月2日、第17回脳機能マッピング学会にて「側頭葉てんかんにおけるTract-Specific Analysisによる拡散テンソル画像脳梁のFA値と罹病期間の検討」および10月31日第49回日本てんかん学会にて「側頭葉てんかんにおける脳梁での拡散テンソル画像の検討」にて発表を行った。その結論は、TLEでは後頭葉をつなぐ脳梁の白質線維の変化があり、側頭葉だけにとどまらず、周囲の領域におよぶ白質線維の変化がある可能性が示唆された。また、前頭葉・後頭葉・側頭葉をつなぐ脳梁の白質線維の変化と罹病期間に相関があり、両側頭頂葉、後頭葉をつなぐ脳梁のFA値と発症年齢に有意な相関があった。この結果からてんかん発作の反復等てんかんの病態の進展により白質線維の障害が生じている可能性が示唆された。この結果により、TLEによる大脳皮質間のネットワークの障害の存在を裏付ける根拠の1つとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
統計解析の手法に、修正を加えており、その技法の習得と計算、および解釈に時間を要している。
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今後の研究の推進方策 |
現在までに集まっているデータから、新たな手法で統計解析を行い、その結果の解釈を行ったうえで、論文作成にあたる。
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次年度使用額が生じた理由 |
統計手法の確立に時間がかかり、新たな手法による解析方法を準備しその習得に時間がかかったためである。
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次年度使用額の使用計画 |
新たなPC、コンピュータソフトによる統計手法の確立、論文制作での英文校閲等を行う予定である。
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