慶應義塾大学病院予防医療センターでスーパー癌ドック(全身FDG-PET検査)を受診した症例のうち、文書にて同意が得られた35例に対して脳FDG-PETを追加撮像し、MRI検査、認知機能検査、心理検査等を実施した。35例中4例においてFDG-PET上でpreclinical ADを疑う所見(陽性所見)が認められた。陽性であった4例いずれの対象者も、MRI検査や神経心理学的検査上で検査所見の特記すべき異常はなく、認知機能低下を示唆する訴えもなかった。陽性4例中の1例については、告知後の気分・不安評価尺度において心理状態の悪化が認められた。
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