精神科リハビリは専ら慢性期ないしは維持期に施行されるが、身体科領域においては急性期リハビリの重要性が強調されている。本研究の目的は、急性期における認知機能リハビリテーションの実行可能性とその効果を検討することである。 50歳以下の統合失調症入院患者を介入研究の対象とした。認知リハビリテーションとして、ワークブック形式の8週間のプログラムを作成した。 精神症状の影響を受け明確な機能低下がみられるような急性期においても、半数近くの症例においてプログラムの導入が可能であり、その継続も良好であった。また、比較的単純な訓練プログラムに比べて、高次で包括的な訓練内容を含んだプログラムの優れた効果が示唆された。
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