研究課題/領域番号 |
25461797
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
岡本 祥三 北海道大学, 大学病院, 助教 (20431364)
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研究分担者 |
安田 耕一 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任助教 (00431362)
志賀 哲 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (80374495)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | FMISO / 低酸素 / 放射線治療 / 再酸素化 |
研究実績の概要 |
平成26年度終了時点までに、計20例の頭頚部癌患者に対して、予定の検査プロトコール(放射線照射前・照射中・照射後のFMISO-PET撮像)を完遂することができた。 得られたFMISO-PET画像データからは、治療前に19例で頭頸部癌原発巣に低酸素が存在すると判断された。治療中のFMISO-PETでは全例でFMISOの集積が治療前より低下し、19例中10例は治療中のFMISO-PETで低酸素が消失していた。治療後のFMISO-PETでは7例で低酸素が消失していたが、残りの2例では低酸素が残存していた。 当該研究の目的は、放射線照射開始後の再酸素化の有無を確認する事である。現在まで解析してきた研究結果により、完全ではないものの放射線治療早期に再酸素化の存在を示すことができると考えている。そして、今後腫瘍の低酸素領域に対してより強い放射線治療(Dose escalation)が有効である事の根拠の重要な1つとなると考えている。 上記研究成果は、2014年4月の日本医学放射線学会総会(横浜)、2014年6月の米国核医学会(SNMMI、カナダ)、2014年10月の日本核医学会総会(大阪)で発表した。現在は論文の作成を開始しており、今後英文雑誌に投稿する予定である。 将来的には、治療終了後も経過観察を継続し、再酸素化が治療後の再発との関連も検討する事により、dose escalationを含む新たな治療への応用の基盤となる根拠を築いていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
【上記とともに入力をお願いします】 予定されていた症例数に対して、十分なPET検査が行えた。解析も進み、複数の学会で成果を発表することもできた。 最終的な研究の成果のまとめは今後の課題だが、これは元々平成27年度に行う予定となっており、平成26年度に予定していた研究計画は順調に達成できたと考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
予定通り解析を進め、平成27年度中に英文雑誌に論文投稿を行う予定である。
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