非アルコール性脂肪肝(NAFLD)/非アルコール性脂肪肝炎(NASH)を母地とする肝障害において、DENによる肝細胞癌の化学発癌の発生頻度をSorafenibにて阻止できるかをNAFLDの動物モデルであるOLETFラットと対照群LETOラットとで比較して画像的、病理学的に検証した。その結果、Sorafenibを投与した群には、NAFLDの有無に関わらず、肝内の線維化が軽減され、肝細胞癌の発生も阻止されたが、NAFLD群では生存率を改善することはできなかった。NAFLDでは肝障害や糖尿病による易感染性によりsorafenibの副作用に耐えられず、死亡率を上昇させたものと考えられる。
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