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2014 年度 実施状況報告書

圧縮センシング画像再構成のためのリアルタイム磁場計測システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 25461820
研究機関京都大学

研究代表者

浦山 慎一  京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10270729)

研究分担者 武田 和行  京都大学, 理学(系)研究科(研究院), 講師 (20379308)
森口 央基  駒澤大学, 公私立大学の部局等, 教授 (70296705)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワードMRI画像再構成 / 傾斜磁場 / NMRプローブ / pickupコイル / 圧縮センシング
研究実績の概要

本研究の目的は、撮像時間の大幅な短縮が可能と大きく期待されている圧縮センシング再構成法において、再構成アーティファクト軽減のため重要とされるK空間内での信号サンプリング軌道を、画像撮像時に同時に計測する高精度磁場計測システムを開発、その圧縮センシング撮像に適用し、有用性を評価することである。特にその基盤技術として、pick-upコイルを用い磁場変動を計測するもの(pick-upコイル型)と、小型NMRプローブを用い磁場強度を計測するもの(NMR型)の2種を検討する。
Pick-upコイル型計測システムに関して、25年度に開発したシステムの更なる検証を行ったところ、EPI撮像法においてread-out時にphase-encode方向にかけるblip傾斜磁場を捉え切れていないことが判明した。これは、コイル面がXY平面ずれていることの他に、20kHzの時間分解能では不足することが考えられた。そこで今年度は、更なる信号強度増強のため、コイルの大型化を行った。具体的には、MR撮像で多用する32ch-phased-arrayコイルを覆うようなアングルをアクリルで組み、そこに最大8個、240mm以内の間隔で配置できるようにした。
NMR型計測システムに関しては、プロトタイプ機の開発を開始した。NMRプローブとして、3Dプリンタで作成した構造物に直径1.5mmの穴を開け、そこに信号源となる水と内/外径0.5/1mmのソレノイドコイルを挿入し、シリコンボンドで封をしたものを作成した。しかしながら3Dプリンタで用いた樹脂が吸水するため、改良が必要であることが判明した。
圧縮センシング再構成プログラム開発の手始めとして、Siemens製MRI装置では一般的なパラレルイメージング法であるGRAPPA法のプログラム開発を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

Pick-upコイル型に関しては、前年度の結果を受けてシステムの改良を行ったものの、時間分解能が不足することが判明したため、実証実験が新たな高精度電圧計測系が入手できる27年度に延期となった。
NMR型に関しては、3Dプリンタの吸水の問題が生じたものの、吸水が遅いために数週間は信号計測できることは確認できる程度で大きな問題では無く、概ね順調に進んでいる。
圧縮センシング再構成プログラム開発に関しては、予定通り進んでいる。

今後の研究の推進方策

今後は、pick-upコイル型、NMR型、圧縮センシング再構成プログラムの全てを完成させ、実証実験を通してその精度を評価する。それぞれ詳細は以下の通り。
pick-upコイル型に関しては、電圧計測の時間分解能が不足していることが判明したため、新たに高精度電圧計測系を入手し、完成させる。
NMR型に関しては、吸水を止めるため、3Dプリンタ造形物にあけた穴の内側表面のコーティングしたり、フロリナートなどの水よりも分子量の大きな液体を注入したりするなどの対応を取り、システムを完成させる。
圧縮センシングプログラミングは、C言語によるオフライン再構成システムを目指す。

次年度使用額が生じた理由

26年度は、NMR型計測系としてスペクトロメータも開発予定であったが、不要となったスペクトロメータを入手することができたために開発が不要となったため。

次年度使用額の使用計画

27年度は、繰り越した経費を用いて高精度電圧計測系を購入する予定である。

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公開日: 2016-05-27  

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