研究課題/領域番号 |
25461834
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
西牟田 雄祐 九州大学, 大学病院, その他 (10635220)
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研究分担者 |
西江 昭弘 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (20457427)
藤田 展宏 九州大学, 大学病院, 助教 (30610612)
吉浦 敬 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (40322747)
浅山 良樹 九州大学, 大学病院, 講師 (40380414)
牛島 泰宏 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (40432934)
高山 幸久 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (60546563)
山下 孝二 九州大学, 大学病院, 助教 (80546565)
本田 浩 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90145433)
鶴丸 大介 九州大学, 大学病院, 助教 (90419565)
宮坂 光俊 九州大学, 大学病院, 助教 (10457434)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | MRI / ASL / 腎血流 |
研究実績の概要 |
[目的]腹部領域におけるASL法を用いた非造影MR perfusion画像を開発し、腎移植後の拒絶反応や機能の評価を目的として臨床応用すること。 [方法] ASL画像は、昨年まで検討していたFAIR法に加えて、画質の良いpulsed continuous ASL(pCASL)法も用いる方針とした。呼吸運動は、ナビゲータエコーを用いた呼吸同期による撮像は余計なアーチファクトが生じる為、被験者に息止めを指示する手法を用いた。健常ボランティアを用いて、腎ASLの撮像パラメータの適正化を行った。 [結果] FAIR法を用いてASL画像を取得した場合は、両側腎臓の上極もしくは下極に位置ずれが生じていた。同じ呼吸をしていても、取得した複数の画像の間において、僅かな位置ずれが発生している可能性を考えた。また、磁化率アーチファクトによる画像歪みも影響した可能性もある。pCASL法も同様に両側腎臓の上極もしくは下極に位置ずれによるアーチファクトが生じることがあった。FAIR法に比べ、取得した複数の計算用元画像が少ない為、呼吸による動きの影響は少なく、有用ではないかと推測していたが、位置ずれおよび画像歪みの影響が排除できていないことがわかった。 [結語] 静磁場マップ(B0マップ)とASL画像を同時に撮像可能なシークエンスを開発することで、画像の歪みの影響は減少できる可能性がある。呼吸による画像の位置ずれに関しては、画像の後処理によりずれを補正することが理想であるが、現時点ではその手法も困難であるため、撮像法を工夫する必要がある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
呼吸による位置ずれの問題、EPI法に不可避な磁化率アーチファクトにより生じうる画像の歪みに対する問題が十分に解決されておらず、臨床例でのASLを用いた評価に至っていない。
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今後の研究の推進方策 |
安定かつ信頼性のある腎血流測定が可能となるよう、ASLの撮像シークエンスを更に改良する。
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次年度使用額が生じた理由 |
呼吸による位置ずれや画像の歪みにより、信頼性のあるASL画像を得ることができていない。その為、臨床例での信頼性のある腎血流測定が開始できていない。学会発表や論文作成を行う為の十分な成果を得ることができておらず、更に研究を進めていく為に、次年度使用額が生じている。
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次年度使用額の使用計画 |
ASLの撮像シークエンスの改良を行う。ボランティアを用いて、安定した腎血流量測定が可能となるまで、検討を行う。信頼性のある腎血流測定が可能と判断できた時点で、臨床例での撮像を行う予定である。また、研究分担者を含め、積極的に学会参加を促進し、新たな成果が得られた場合には学会発表と論文作成を行う。
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