研究課題/領域番号 |
25461840
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
大手 信之 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (10185332)
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研究分担者 |
中川 基生 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (60590982)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 交感神経 / 心筋血流 / 拡張型心筋症 / PET / ammonia / hydroxyephedrine |
研究概要 |
同意の得られた拡張型心筋症(DCM)患者および年齢の一致した健常成人においてCarbon-11 hydroxyephedrine (HED) をトレサーとしたPETによる左室壁全体あるいは左室壁局所の交感神経pre-synapse機能の定量評価とAmmonia-13をトレサーとしたPETによる左室壁全体あるいは左室壁心筋局所血流(MBF)の同日評価を行った。交感神経pre-synapse機能はC-11 HEDの左室腔中央部で計測したacitivity input functionの時間積分値に対するC-11 HED投与後30-40分のトレサーacitivity(HED-RI)として求めた。さらにHED-RIを心筋血流量MBFで補正してHED-Corrを求めた。本年度は左室心筋全体機能について検討を行った。HED-RIとMBFはDCM患者で健常者に比べ有意に低値であった (0.59±0.10 vs 0.78±0.10 mL/min/g, p=0.0003; 6.9±1.9 vs 8.8±2.0 %/min, p=0.02)。また両群合わせた対象において HED-RI はMBFと有意な正相関を示した(r=0.48, p=0.001)。一方 HED-Corrには両群間で有意差を認めなかった (12.4±3.9 vs 11.5±2.7 %/mL, p=0.49)。左室全体の交感神経pre-synapse機能は、健常者に比べDCM患者で低下しているとの結論が得られた。またその機序としてMBFの低下が考えられた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
PET検査は予定症例数を順調にこなしており遅延はない。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、さらなる症例数の追加と並行してデータ解析を進める予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
研究分担者の直接経費200,000円が未執行であるが、本年度は研究代表者の直接経費内の活動で研究に支障がなかったため、執行されなかった。 次年度分100,000と合わせ計300,000円を研究分担者が研究遂行のために適切に執行する。
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