研究分担者 |
佐々木 真理 岩手医科大学, 医学部, 教授 (80205864)
福本 健太郎 岩手医科大学, 医学部, 助教 (00514407)
水野 昌宣 岩手医科大学, 医学部, 助教 (70382603)
中村 豊 岩手医科大学, 医学部, 准教授 (60328614)
小林 仁 岩手医科大学, 医学部, 准教授 (60215358) [辞退]
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研究実績の概要 |
アメリカリウマチ学会SLE分類基準(1997年)を満たす患者22名(男4名, 女18名(平均年齢36.5歳))7 Tesla scanner (Discovery MR950, GE Healthcare)を用いて高解像度T2WI (2D spin-echo法)および高解像度T1WI (3D spoiled gradient-echo法) (造影前後)で撮像した。神経放射線科医に臨床情報なしで読影した。non-NPSLEおよびNPSLEの診断はアメリカリウマチ学会のNPSLE分類基準(1999年)によって日本リウマチ学会専門医、神経内科医、精神科医が総合的に診断した。 【結果】20例中5例の患者(年齢:15-39歳[平均27.0歳];男1名,女4名)がNPSLEの診断となった。 単純T1WIでは、皮質下白質・皮質の点状・線状高信号病変(subcortical/cortical micro-hyperintensity: SCMH)をNPSLE群(80%)においてnon-NPSLE群(7%)に比し高頻度に認めた(p=0.001, Fisher検定)。 造影T1WIでは同部位の点状造影病変(subcortical/cortical micro-enhancement: SCME)を NPSLE群のみ(60%)に認めた(p=0.001, Fisher検定)。 T2WIではSCMH/SCMEの部位に異常所見を認めなかった。陳旧性梗塞をNPSLE群20%, non-NPSLE群20%に、無症候性大脳白質病変をそれぞれ20%, 27%に認めたが、2群間で有意差を認めなかった。7 Tesla MRIによる高解像度T1WIにおいて、NPSLE患者でSCMH/SCMEを高頻度に認めた。本所見の分布は髄質動静脈に一致しており、病理学的に認められる脳微細血管の血栓や炎症を反映した所見と考えられた。
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