ガス電子増幅器GEMを用いた、高効率かつ大面積のガンマ線イメージセンサ開発を実施した。 25〜26年度は、これまでに課題となっていた放電対策および分解能向上のため、GEMで増幅された電荷の読み出しには、短ストリップ型のセンサチップSTRIPIXを用いることとし、そのデータ処理に必要なエレクトロニクス開発を行った。特に、アナログ・デジタル変換後のデータ処理を行うFPGAの設計手法について、開発効率およびメンテナンス性を向上させる観点から、MATLAB HDL Coderを導入し、フィルタ回路を設計してFPGAへの実装・試験を行った。 27年度は、GEMを用いた検出器により、8mm x 16mm でのイメージング試験を実施した。55Feによるガンマ線や、エックス線源を用いたイメージング実験を行い、チャンネル間ばらつきなどの特性を調査した。また、開発した検出器を用いて粉末エックス線回折実験を行い、デバイ・シェラーリング像の取得に成功した。さらに、検出器をエネルギーの高いガンマ線イメージング向けに改造するため、タングステンを加工した光電コンバータの試作を行った。
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