研究課題/領域番号 |
25461874
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
近藤 浩史 帝京大学, 医学部, 准教授 (20324311)
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研究分担者 |
兼松 雅之 岐阜大学, 医学部附属病院, 准教授 (40252134) [辞退]
野田 佳史 岐阜大学, 医学部附属病院, 医員 (60643020)
五島 聡 岐阜大学, 医学部附属病院, 助教 (90402205)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 癒着胎盤 / バルーンカテーテル |
研究実績の概要 |
研究の第一段階として,カテーテルの開発を行った.カテーテルには4個のルーメンを作成し,ガイドワイヤールーメン(1.05mm),バルーンルーメン2個,バルーン間の圧計測用に0.50mmの側孔を作成した.カテーテル先端から3cmと7cmの位置に2つのバルーンを配置し,遠位のバルーンが内腸骨動脈,近位のバルーンが外腸骨動脈に配置できるようにした.バルーン間には圧測定用にサイドホールを作成した.バルーンの材質は耐久性に富むポリウレタンを用い,ブロー成形にて作成した.バルーンの内容量共に0.6mLとし,直径10mmの円形とした. 昨年度は,豚を用いた実験を行った.人体の総腸骨動脈に対応する血管を豚の外腸骨動脈,人体の内腸骨動脈に対応する血管を外腸骨動脈分枝として実験を行った.バルーン閉塞試験を複数回行ったが,バルーンの破損,位置ずれなどのトラブルは生じなかった. カテーテル先端圧の減少率は遠位,近位両方閉塞した場合37.1%,近位のみ閉塞で31.2%,遠位のみ閉塞で30.9%であった.サイドホール圧の減少率は遠位,近位両方閉塞した場合39.1%,近位のみ閉塞で32.7%,遠位のみ閉塞で1.9%であった.カテーテル先端圧は両方閉塞が最も高く,近位,遠位の順であった.これは人体で想定すると順に,内腸骨および総腸骨閉塞,総腸骨動脈閉塞,内腸骨動脈閉塞に相当し,両方閉塞が最も減少率が高く,次に総腸骨動脈閉塞,内腸骨動脈閉塞であった. また,血栓形成の有無に関する実験も行った.ACTを180に設定した状態で15分,30分,45分,60分,75分閉塞試験を行い,血管造影上で血栓の有無を確認したがいずれの時間の閉塞でも血栓形成は認めなかった.本年度は、研究結果をまとめ2015年5月に日本IVR学会総会で発表し,現在,英文誌に投稿中である.
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