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2013 年度 実施状況報告書

解離性大動脈瘤モデル作成とこれを用いた適切な血管内治療法の評価

研究課題

研究課題/領域番号 25461879
研究種目

基盤研究(C)

研究機関神戸大学

研究代表者

杉本 幸司  神戸大学, 医学部附属病院, 教授 (90314476)

研究分担者 山口 雅人  神戸大学, 医学部附属病院, 准教授 (10457096)
祖父江 慶太郎  神戸大学, 医学部附属病院, 助教 (90622027)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード急性大動脈解離 / 解離性大動脈瘤
研究概要

ブタを用いて解離性大動脈瘤モデルの作成を行った。全身麻酔下に右大腿動脈から経皮的に先端を形状付けしたRösche-Uchida Transjugular Liver Access Set(Cook, Bloomington, USA)の外筒をブタの腎動脈下腹部大動脈壁に押しつけ、血管壁を逆行性に裂き、解離のinitial tearを作成。ここから、loop状にした0.035インチのガイドワイヤー(Terumo, Tokyo, Japan)とカテーテルで解離腔を進展させ、胸部下行大動脈まで適切な解離の距離を確保した後、対側の大腿動脈から真腔に確保した閉塞バルーンをlandmarkとして、これに向かってBrockenbrough needle (Medtronic Vascular, Santa Rosa, CA, USA)を用いて、偽腔から真腔にreentryを作成した。真腔の穿刺を確認した後、拡張バルーンにてreentryを広げた。大動脈造影を行い、解離の形成を確認し、解離腔からinitial tearの部分を含めてバルーン拡張を追加した。このバルーン拡張を入念に反復することで、安定した急性解離モデルの作製ができることがわかった。
慢性期大動脈解離モデルの作製は、解離実験を行ったブタ3頭全例にて成功した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

急性期大動脈解離モデルの作製を安定化させる目的は、大動脈内膜穿刺時の深さと解離腔作成後のバルーン拡張に注意を払うことで達成された。
慢性期モデルの検討では、全例で安定した慢性解離モデルを作成でき、上記の工夫により慢性期の成功率も上昇させることが可能であると判明した。

今後の研究の推進方策

今後、球形の大動脈閉鎖用バルーンによる偽腔拡大(物理的瘤化促進)やelastaseやanti-elastaseなどの偽腔内注入による瘤化促進(化学的瘤化促進)の有用性について兼用するとともに、新しい血管内治療法や新規開発デバイスの安全性および妥当性の評価を行う予定である。

次年度の研究費の使用計画

当初は5頭の実験動物を当初5頭を予定していたが実際には3頭となったこと、薬剤投与を行わずに安定した実験モデルが作成できたこと、人件費や謝金が発生しなかった事から次年度使用額が生じた。
薬剤による瘤化促進実験、血管内治療に用いるデバイスの購入などに充てる予定である。

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公開日: 2015-05-28  

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