研究課題
兎肺腫瘍モデルを用いた経皮的ラジオ波凝固療法と化学療法の併用療法についての基礎的実験をおこなった。肺腫瘍モデルはCT下にVX2腫瘍浮遊液を注入し、1週間後のCTにて単発腫瘍が確認できたものを使用した。治療グループは1)抗がん剤単独治療 2)抗がん剤+血管新生阻害剤併用 3)ラジオ波凝固+抗がん剤 4)ラジオ波凝固+抗がん剤+血管新生阻害剤併用 の各群の局所制御率、全生存、安全性などの評価をおこなった。以前の実験でおこなった非治療群、ラジオ波凝固単独群との比較をおこなった。抗がん剤はシスプラチン、パクリタキセル、ビノレルビンで、血管新生阻害剤はベバシズマブを併用した。ラジオ波凝固はCTガイド下に電極針を穿刺し、通電し腫瘍凝固をおこなった。結果。シスプラチン+パクリタキセル群の中央生存は37日、シスプラチン+パクリタキセル+ベバシズマブ群は35日、ラジオ波凝固+シスプラチン+パクリタキセル群の中央生存は95日、ラジオ波凝固+シスプラチン+パクリタキセル+ベバシズマブ群は41日、未治療コントロール群は25日、ラジオ波単独群は52日。ラジオ波凝固と化学療法治療の併用で、統計学的に優位に生存が延長した。ビノレルビン使用群は現在解析中である。以上、今回の実験でラジオ波凝固に抗がん剤を追加することで生存率が延長することが示され、臨床的にも特徴のある研究の基盤ができたと考えられる。
2: おおむね順調に進展している
各群とも数は揃い、最終結果を解析中である
解析結果をまとめて、学会発表や論文作成に取り掛かっている
実験が予想より早く終了した
論文作成に伴う英文添削や調査のための学会出張に使用する予定
すべて 2015 2014
すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件、 オープンアクセス 1件)
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