当院で強度変調放射線治療(IMRT)にて根治的放射線治療を行った下咽頭癌7例に対し処方線量やターゲット、線量規制も両プランとも同じものを用い強度変調陽子線治療(IMPT)治療計画を作成し、IMPTの優位性があるかを検討した。7例全てにおいて線量規制を満たすプランが作成可能であった。IMPTとIMRTの治療計画を比較したところターゲットへの線量分布には差が無いもののIMPTの方が線量低減側の耳下腺、および口腔への平均線量を優位に低くすることが可能であった。もし臨床応用が可能となれば強度変調陽子線治療は強度変調放射線治療に比べ治療効果を損なうことなく更に有害事象が低減出来る可能性が示唆された。
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