研究課題
平成25年度および平成26年度に行なった実験により得たデータに基いて論文化を行なった。本研究の研究課題名である「腫瘍内で過酸化水素を徐放する新規放射線増感剤の開発に関する実験的研究」の成果として、過酸化水素をハイドロゲル(架橋ゼラチン)に含浸して用いる新規放射線増感剤は、マウス腫瘍を用いた実験では、週に1回の腫瘍内への局所注射ないし注入することにより効果を発揮することを示すことができた。以前に我々が開発した酵素標的・増感放射線療法KORTUCでは、週に2回の腫瘍内への局注が必要であったため、これを1回に減少させることができれば、対象患者さんならびに担当医師にとっても、身体的また時間的負担の軽減ができ、大きな改善につながるものと考えられる。さらに、これまでの一連の研究に基いて、「放射線効果のターゲットはDNAである」という従来の概念のParadigm shiftとして、「癌に対する放射線効果を向上させるためには、リソソームに対する過酸化水素効果を利用する必要がある」という新しい概念を提唱する論文を発表した。
すべて 2016 2015
すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 6件、 オープンアクセス 6件、 謝辞記載あり 6件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)
Cancers
巻: 8 ページ: 10
10.3390/cancers8010010
巻: 8 ページ: 43
10.3390/cancers8040043
cancers
巻: 8 ページ: 1-11
10.3390/cancers8010001
巻: 8 ページ: 28
10.3390/cancers8030028
Oncology Letters
巻: 11 ページ: 1-6
10.3892/ol.2016.4589
巻: 7 ページ: 2277-89
10.3390/cancers7040891