研究課題/領域番号 |
25461923
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
細野 雅子 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 准教授 (00315988)
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研究分担者 |
坂本 真一 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 講師 (40464648)
堤 真一 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 講師 (60647866)
三木 幸雄 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 教授 (80303824)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 転移性脳腫瘍 / 定位放射線照射 / トラクトグラフィ |
研究実績の概要 |
本研究は放射線による神経線維の損傷を可視化し、頭蓋内病変に対する放射線治療;とくに1回線量の大きい定位放射線照射における最適化に寄与すべく考案した。トラクトグラフィをROI化することで神経線維の線量と治療後のトラクトの変化、さらにそれに呼応する臨床所見について検討を行うことを目的とした。 本学に既存の定位放射線照射システムでImage Fusionにより3DでのトラクトグラフィのROI化を試みたが誤差が大きくなるため定量的な検討は困難と判断、Keyスライスでの2Dでの評価に切り替え準備を行っていた。しかしながら、当初予定していた転移性脳腫瘍の症例集積が非常に困難であり、対象を広げることも考慮していた。当院では頭蓋底腫瘍の症例も本来比較的多いことから手術による修飾を受けない放射線治療を先行する患者まで対象を広げることも容認することを考慮し一定の症例が集積できた時点で解析方法の再検討を行う予定であった。それにあたり、関係診療科への働きかけも行っていたが、症例集積が予想をはるかに下回り、解析が困難な状況となっている。頭蓋底腫瘍では、組織学的には良性のものが多く、比較的長期での観察が可能である。脳内の腫瘍ではないことも多いが描出可能な神経線維に照射されるような症例であれば、線量ー効果関係に関する何らかの知見が得られる可能性もあると考えられる。研究期間はこれ以上の延長が困難なため、今後は対象症例の疾患の幅を広げ、術後であっても手術によるトラクトへの直接的な影響がないと考えられる症例についても対象として症例集積を試みる予定である。
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