研究課題
本年度が最終研究期間であった本研究課題では、まとめとしての総括的研究報告を行った。具体的には、第59回 米国放射線腫瘍学会 (サンディエゴ, 米国)にて、研究代表者の新部が筆頭演者で、『Pulmonary Oligometastases treated by stereotactic body radiotherapy: a nationwide multi-institutional study of 1,378 subjects』の発表を行った。米国放射線腫瘍学会は、放射線腫瘍学分野では、世界最大で、一番権威のある学会であり、そこでの発表で、世界中の Oligometastasesの研究者に成果を示し、多くの質問を受けやりとりした。本研究の最大の成果としては、Oligo-recurrenceとSync-oligometastasesは、肺Oligometastasesに対する体幹部定位放射線治療では、単変量解析および多変量解析ともに統計学的有意な予後因子となり、画像誘導放射線治療を用いた体幹部定位放射線治療の標準化には、Oligo-recurrenceとSync-oligometastasesに分けて検討することが重要であることが大規模な臨床研究で確認できたことである。とくにOligo-recurrenceでは、予後の延長だけでなく、治癒もめざすことが可能であることを示せたこともたいへん有意義な成果といえる。なお、Oligo-recurrenceおよびSync-Oligometastasesは、前者は2006年に Niibe Y et alが世界で初めて提示した概念であり、後者は、2012年にNiibe Y と Prof. Chang JY (MD Anderson Cancer Center) が提示した概念である(本研究に関しては、日本放射線腫瘍学会研究課題と共同して行った)。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件) 備考 (1件)
Journal of Thoracic Oncology
巻: 12 ページ: e191
10.1016/j.jtho.2017.07.035.
臨床放射線
巻: 62 ページ: 601-604
http://gyoseki.toho-u.ac.jp/thuhp/KgApp?kozac=220137001&year=2017