研究実績の概要 |
小腸移植における補体系の関与を同定するため、移植小腸からの補体の産生と、移植小腸内での補体制御因子の発現を測定することを目的とした。ラットを使用した小腸移植モデルの作成制する。体重150-200gの生後8週以内のラットを用いて、異所性同種移植を行った。また、小腸移植モデルの作成が困難であるため、同様にLewisラットの上腸間膜動静脈をクランプして、虚血再灌流モデルの作成も行った。ラットのC5補体特異的な阻害剤の作成を行ったが、より一般的な補体阻害剤である。ナファモスタットの血中投与も併せて行った。 リアルタイムPCR法により小腸内での補体と補体制御因子C3,C4,CFB,CD55の発現の測定を行った。また、免疫染色法により補体C3の小腸上皮と粘膜下での発現を測定した。また、補体の制御と小腸の炎症の程度の評価を行うためにTNF-αとIL-6の測定を、リアルタイム全国調査として臨床小腸移植の成績の調査を行った。また、臨床例のコントロールとして肝移植後の補体の測定を行った。
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