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2014 年度 実施状況報告書

T細胞不活化制御による癌に対する遺伝子細胞療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 25461974
研究機関東京大学

研究代表者

松下 まりも(佐藤まりも)  東京大学, 医科学研究所, 助教 (50401253)

研究分担者 田原 秀晃  東京大学, 医科学研究所, 教授 (70322071)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2017-03-31
キーワードIL-23 / CTLA-4 / PD-1 / TIM-3 / 抗腫瘍効果
研究実績の概要

2009-2010年度の若手研究(B)において, マウスInterleukin-23(IL-23)遺伝子発現アデノウィルスベクター導入dendritic cell(DC)の抗腫瘍効果について検討するために, マウス組換えアデノウィルスベクター(ファイバー: RGD)(Ad-IL23)を作製した. 本課題においても, 同じAd-IL23を使用してきたが, 追加の作製工程において, 作成効率がきわめて低く, また最終産物のRCAが高値といった問題が発生したため, 以後の検討は, IL-23プラスミドベクターを用いて, in vivo electroporation(IVE)でマウスにIL-23を全身発現させる(IL-23-IVE)実験系に変更することにした. その為, 平成25年度に行ったin vivo実験のための条件検討を, IL-23-IVEとCTLA-4, PD-1, TIM-3に対する阻害抗体を用いて再度行った. すなわち, IL-23-IVEのにおける相乗効果に関する検討を担がんマウスモデル(B16F10, MCA205, MC38等)を用いて, モデルを構築した(抗体の投与量, タイミングおよび回数の検討). 条件検討後, 引き続き, B16F10腫瘍モデルにおける, IL-23とCTLA-4, PD-1, TIM-3に対する阻害抗体の相乗効果の検討に移行した.主に腫瘍径, 生存曲線のデータを集積し, 現在, 再試を繰り返しているところである.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

26年度の計画に関しては, 2/3程度終了した. 子の熱発が頻発し, 何度か実験を中断して, 再度やり直すなどしたため.

今後の研究の推進方策

B16F10腫瘍モデルにおける, IL-23とCTLA-4, PD-1, TIM-3に対する阻害抗体の相乗効果に関して検討を行っていく. また, その相乗効果のメカニズムに関する解析として, 治療後のマウスの腫瘍浸潤リンパ球, 所属リンパ節ならびに脾臓における抗腫瘍免疫反応の性質と程度を各種免疫学的手法を用いて検討する.
26年度の結果をもとに, 相乗効果を示した抗体の数種をコンビネーションで腹腔内投与し, 完全治癒が可能な治療法を模索していく. 手法としては, Wild typeのマウスに, 皮下腫瘍モデルにおける治療として, in vivo electroporation(IVE)でマウスにIL-23を全身発現させた(IL-23-IVE)後, CTLA-4, PD-1, TIM-3を併用投与 (単独)と, CTLA-4, PD-1, TIM-3のそれぞれ2-3種類を併用投与 (コンビネーション)して, その抗腫瘍効果ならびに免疫反応について検討する. そのマウスのリンパ節ならびに脾臓を採取し, そのサイトカイン分泌パターンを時系列的に検討するとともに,NK細胞およびNKT細胞の関与を検討する. 一方, in vitroにおける免疫学的解析としては, (1)細胞数計測, (2)Th細胞サブセット比率, (3)CTLの初期活性化マーカーであるCD69の発現のFACSCalibur解析(2カラー解析), (4)抗CD4-PerCP抗体, 抗CCR7-PE抗体, 抗CD45RA-FITC抗体を用いたエフェクターメモリー細胞およびセントラルメモリー細胞比率のFACSCalibur解析(3カラー解析), (5) 51Cr-放出法による癌抗原特異的CTL活性の解析, (6) 細胞内染色法によるTh細胞およびCTLのサイトカイン(IL-17/IFN-γ)産生能のFACSCalibur解析 (3カラー解析), (7)テトラマーを用いた癌関連抗原に特異的CTLの動態および機能の各種免疫学的解析解析を行う.

次年度使用額が生じた理由

平成26年度は条件検討がメインとなってしまったために, 平成27年度の本実験(平成27年2月開始)への予算を繰り越した.

次年度使用額の使用計画

平成26年度で, 条件検討が終了したため, 平成26年度後半から開始を予定していた本実験で使用する(平成27年2月より, すでに開始している).

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] NK cell IFN-gamma as a primary effector pathway for controlling tumor growth2014

    • 著者名/発表者名
      小倉圭介, 松下(佐藤)まりも, 田原秀晃, 済木育夫, 早川芳弘
    • 学会等名
      第73回日本癌学会学術総会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      2014-09-25 – 2014-09-27
  • [学会発表] Therapeutic efficacy of modified DC2014

    • 著者名/発表者名
      Marimo Sato-Matsushita and Hideaki Tahara
    • 学会等名
      第24回日本樹状細胞研究会総会
    • 発表場所
      山形
    • 年月日
      2014-06-20
    • 招待講演

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公開日: 2016-05-27  

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