• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2015 年度 実績報告書

小児甲状腺癌の分子生物学的特性の解明

研究課題

研究課題/領域番号 25461989
研究機関福島県立医科大学

研究代表者

福島 俊彦  福島県立医科大学, 医学部, 准教授 (20336457)

研究分担者 隈元 謙介  福島県立医科大学, 医学部, 助教 (60457778)
鈴木 眞一  福島県立医科大学, 医学部, 教授 (70235951)
早瀬 傑  福島県立医科大学, 医学部, 助教 (00583387)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード小児甲状腺癌 / 甲状腺乳頭癌
研究実績の概要

1.症例データデースの構築:2016年3月31日までに、手術を行った症例は128例であり、腫瘍径、年齢、リンパ節転移の有無など臨床病理学的所見などの情報を一元的に管理するデータベースを構築した。
2.癌関連遺伝子の解析:小児甲状腺癌手術症例のうち、研究参加の同意が得られた対象者67例について、BRAF,RASの解析を行った。BRAFの点突然変異は63%で認められ、K, N, H RASには遺伝子変異を認めなかった。BRAFの点突然変異はすべてV600Eであった。これらの結果は、これまでの日本人成人の結果と同等のものであり、チェルノブイリ原発事故後に報告された放射線関連甲状腺癌とは全く異なったプロファイルであった。
また、BRAFについては、V600Eをエピトープとする抗体を用いて免疫組織化学的検討も行った。BRAF蛋白の染色性と変異陽性は同等の結果であった。BRAF染色陽性群、陰性群の平均腫瘍径はそれぞれ14±15㎜、21±14㎜で、有意差はなかった(p=0.08 )。平均年齢はそれぞれ15±2歳、14±3歳であり、有意差は無かった(p=0.23)。リンパ節転移の状況については、染色陽性群における転移陰性例は6例、陽性例は27例、染色陰性群ではそおれぞれ7例、14例であり、リンパ節転移とBRAF染色性については関連性が無かった(p=0.33)。
現在までの検討では、小児甲状腺癌における遺伝子変異は、成人型と同等であることが示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2015

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] BRAFV600E mutation is highly prevalent in thyroid carcinomas in the young population in Fukushima: a different oncogenic profile from Chernobyl2015

    • 著者名/発表者名
      Norisato Mitsutake, Toshihiko Fukushima, Michiko Matsuse, Tatiana Rogounovitch, Vladimir Saenko, Shinya Uchino, Masahiro Ito, Keiji Suzuki, Shinichi Suzuki , Shunichi Yamashita
    • 雑誌名

      Scientific Reports

      巻: 5 ページ: 1-7

    • DOI

      10.1038/srep16976

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [学会発表] 小児甲状腺癌におけるBRAF異常2015

    • 著者名/発表者名
      福島俊彦中村泉鈴木聡中野恵一鈴木眞一
    • 学会等名
      第58回日本甲状腺学会
    • 発表場所
      福島市
    • 年月日
      2015-11-06

URL: 

公開日: 2017-01-06  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi