パクリタキセル(PTX)感受性甲状腺未分化癌(ATC)細胞株と、PTX耐性ATC細胞株を用い、JAK阻害剤が新規治療薬となる可能性について検証した。JAK阻害剤により耐性株、感受性株とも細胞増殖抑制効果が見られた。特に、AT9283(JAK2/3阻害剤)で抑制効果が高かった。また、耐性株、感受性株にPTX、JAK阻害剤を添加したところPTX添加では感受性株のみ、JAK阻害剤添加時は両株でIL-6が低下し細胞増殖と相関した。JAK阻害剤はATC治療の新たな薬剤になる可能性があること、IL-6はATCの薬剤効果判定のバイオマーカーになる可能性があることが示唆された。
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