研究課題/領域番号 |
25461999
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研究機関 | 愛知医科大学 |
研究代表者 |
中野 正吾 愛知医科大学, 医学部, 教授 (20351108)
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研究分担者 |
藤井 公人 愛知医科大学, 医学部, 講師 (00524331)
吉田 美和 昭和大学, 医学部, 講師 (30556098)
高阪 絢子 愛知医科大学, 医学部, 助教 (50440748)
安藤 孝人 愛知医科大学, 医学部, 助教 (40634134)
手塚 理恵 愛知医科大学, 医学部, 助教 (20634132)
福富 隆志 愛知医科大学, 医学部, 教授 (30165302)
石口 恒男 愛知医科大学, 医学部, 教授 (70115525)
塩見 有佳子(毛利有佳子) 愛知医科大学, 医学部, 助教 (90465576)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | breast ultrasound / RVS / リアルタイムバーチャルソノグラフィ / image fusion technique / BI-RADS3 / Surgeillance ultrasound / Neoadjuvant chemotherapy |
研究実績の概要 |
背景;乳癌術前化学療法は、実地臨床、臨床試験で広く適応されている。近年乳癌サブタイプ別にpCR rateが異なることが明らかになり、Luminal typeにおける術前化学療法の意義が再検討されている。GeparTrio studyにおいて、USによる一次治療の効果判定に基づいて二次治療を決定していくresponse-guided treatmentによって、Luminal A, Luminal Bでは予後が改善される可能性が示された(von Minckwitz G et al. J Clin Oncol 2013;31:3623-3230)。US画像情報を位置情報とともにvolume dataとして保存し、リアルタイム像とともにUS探触子走査面に一致したUS再構築像を表示することができる画像診断システム(real-time virtual sonography)が開発された(Nakano et al. Ultrasound Med Biol 2014 40;1049-57)。目的;ER陽性乳癌[Luminal A, Luminal B (HER2陰性)]術前化学療法におけるresponse-guided treatmentへの応用をめざした腫瘍縮小効果判定におけるreal-time virtual sonography (RVS) の有用性について検討した。 対象と方法;2012年10月~2014年5月までER陽性乳癌の診断にて術前化学療法(EC followed by DTX)を施行し、手術にて主病巣が摘出された5例(Luminal A 1例、Luminal B 4例)を対象。RVSを用いて各クールごとに、US形態像および最大腫瘍径の変化を経時的に観察し、RVSの施行率、pCR、non-pCRにおける腫瘍縮小率 を検証した。結果;客観性・再現性を保ちながら、全クールRVSでUSの比較ができた(100%)。pCR(ypT0 ypN0) 1例、non-PCR 4例であった。EC 2クール目開始時縮小率 pCR群22.6%, non-pCR群7.7±3.0%であった。結語;RVSはER陽性乳癌の術前化学療法施行中の腫瘍縮小効果判定において有用なモダリティとなりうる。またresponse guided treatmentへの応用の可能性が示唆された。今後症例を蓄積し、英文雑誌に投稿予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現在、研究計画書に示した研究計画に沿って研究が進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
1)乳癌術前化学療法治療効果判定におけるRVSの有用性についての検討を継続する。 2)仰臥位で発見されたMRI-detected lesionの仰臥位MRIでの検出率およびRVSを用いた超音波下でのMRI-detectedlesion の同定率、RVSの精度を検証する。 3)デジタル超音波診断装置Noblus(日立アロカメディカル)を用いた新たなRVS device の開発を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
デジタル超音波診断装置Nobuls(日立アロカメディカル)を購入した。
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次年度使用額の使用計画 |
Nobulsを用いたRVS deviceを開発する。
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