研究課題/領域番号 |
25462023
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
田邊 和照 広島大学, 医歯薬保健学研究院(医), 講師 (40379847)
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研究分担者 |
徳本 憲昭 広島大学, 大学病院, 病院助教 (90564980)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | CD24 / 低酸素 |
研究概要 |
これまでのわれわれの解析からCD24が胃癌の進展過程において浸潤・転移機構に深くかかわることを見出してきた。本研究ではCD24発現メカニズムを詳細に明らかとするとともにCD24をターゲットとした新たな胃癌治療への応用への研究基盤を確立することを目標としている。 1.CD24発現制御メカニズムの解明 これまでの研究からCD24陽性細胞において高い運動・浸潤能、抗がん剤耐性能を有することが明らかとなった。さらにCD24陰性細胞を低酸素環境下に暴露すると、CD24陽性転化することが明らかとなった。そこで、このCD24発現制御がHIFにより直接制御されているかを確認することとした。低酸素環境下において経時的に生じるCD24陽性転化はHIF-1,HIF-2をそれぞれもしくは両者をknock outさせることで抑制を認めた。さらにsiCD24を用いてCD24発現を抑制すると,低酸素環境下におけるCD24発現は抑制され、運動・浸潤能も同様に抑制された。CD24のプロモーター領域上に存在すると考えられるHIFのbinding siteをターゲットとした直接的な結合の有無について、現在reporter gene assayなどを用いて解析を継続中である。 2.動物モデルを用いたCD24制御による転移抑制能の検討 胃癌細胞株を用いてマウスの胃壁漿膜下に摂取し、腹膜播種モデルを作成し、CD24をSh CD24を用いてstable knock downを行い転移抑制が生じるかを検討している。現時点ではモデルのばらつきもあり、確定的な成果は得られていないが引き続き検討を重ねている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
CD24発現のメカニズム解析についてはおおむね順調に推進できていると考える。動物実験についてはモデルのばらつきがやや大きく、転移の評価法などもう少し詳細に検討する必要があり、これを解決した後検討を重ねる予定である。
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今後の研究の推進方策 |
本年度および来年度計画している実験計画を引き続き継続しつつ、動物モデルおよび転移評価システムの向上などを行い、研究課題が順調に推進できるよう進めていく。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成25年度の予算を適切に使用した結果、少額の端数が生じた。 研究に使用する試薬の購入等。
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