体腔内消化管再建における新規縫合糸の有効性を検証した前向き試験では、胃癌242症例において消化管吻合部に関連する合併症を認めず、従来の縫合糸に勝る安全性を確認した。 胃癌術後の回復能力強化プログラム(ERAS)の安全性と有効性に関する前向き比較試験(主要評価項目:術後在院日数)では、根治切除可能な胃癌(従来群:C群75例、ERAS群:E群73例)を登録し、術後在院日数の中央値はC群10日、E群9日であり、E群の優位な在院日数の短縮を認めた。さらに重篤な術後合併症はE群で有意に少なく(p=0.04)、胃癌手術におけるERASは安全に導入可能であり、身体機能の早期回復に有効であることを明らかにした。
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