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2013 年度 実施状況報告書

TLR7アプタマーによる内因性Denger Signalの制御と新規治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 25462049
研究機関名古屋大学

研究代表者

上原 圭介  名古屋大学, 医学部附属病院, 病院講師 (50467320)

研究分担者 梛野 正人  名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20237564)
吉岡 裕一郎  名古屋大学, 医学部附属病院, 助教 (50597854)
國料 俊男  名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任講師 (60378023)
横山 幸浩  名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (80378091)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワードDanger signal
研究概要

TLR7 (Toll-like receptor 7)の臨床病理学的検討:名古屋大学医学部附属病院における膵癌、胆管癌切除標本についてreal time PCRによりTLR7の発現を検討した。TLR7は胆管癌症例、膵癌症例のいずれにおいても正常組織と比較して癌組織で有意に高発現していた。しかし5年生存率はTLR7の高発現症例のほうが良好であった。TLR7 以外のTLR ファミリーTLR3、 TLR4、 TLR5、 TLR6についてもreal time PCRにて発現を検討した。TLR3、 TLR4、 TLR5、 TLR6は正常組織と比較して癌組織で有意に高発現していたが、TLR7が最も高発現であった。
TLR7の関連分子としてMyd88、IRF (Interferon regulatory factor)ファミリーの発現について検討した。Myd88の発現とTLR7との発現の間に相関を認めた。またIRFファミリーの内IRF3はTLR7同様に発現亢進していた。
TLR7 を標的にしたsiRNAによる機能解析:TLR7 を標的にしたsiRNAを合成し、胆管癌細胞株に導入し、浸潤能( インベーションアッセイ法) 、アポトーシス(TUNEL 法)について検討した。TLR7発現を抑制させることにより浸潤が抑制したが、アポトーシス誘導能の亢進は認めなかった。
TLR7のアゴニストを胆管癌細胞株、膵癌細胞株に投与し、増殖能、アポトーシスなどの機能解析を行なった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

TLR7 の臨床病理学的検討は終了している。TLR7 以外のTLR ファミリーの臨床病理学的検討も終了しており、TLR7が最も高発現であることを明らかにしている。TLR7の下流に関する検討も終了しているが、TLR7 を標的にしたアプタマーの同定がまだできていないため、機能解析ができていず、やや遅れている。

今後の研究の推進方策

TLR7 の臨床病理学的検討:平成25 年度と同様に臨床病理学的検討を継続。切除標本におけるIL-6 、TNFα 、INFγ などの発現を免疫学的検査により検討し、免疫誘導の有無を明らかにする。
TLR7 における遺伝子変異に関する研究:シークエンサーを用いて、TLR7 の遺伝子変異の同定を継続する。
TLR7 を標的にしたアプタマーの開発:平成25年度の研究においてアプタマーの同定ができていない。アプタマーは結合のみにて探索しており、配列により抑制効果が異なり、十分な抑制効果の得られない場合がある。異なる配列のアプタマーを作成し、抑制効果を検討する。TLR7 の遺伝子変異が同定された場合は、遺伝子変異を持つTLR7 を標的にしたアプタマーを開発する。
癌細胞株によるTLR7 アプタマーの機能解析:増殖能(MTT アッセイ法) 、浸潤能( インベーションアッセイ法) 、アポトーシス(TUNEL 法) などについての検討を継続し、免疫誘導の検討も継続する。TLR7 アゴニストを用いて増殖能、浸潤能、アポトーシスの検討を行い、TLR7 を標的にしたアプタマーとの効果について比較検討する。

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公開日: 2015-05-28  

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