研究課題/領域番号 |
25462066
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研究機関 | 杏林大学 |
研究代表者 |
小林 敬明 杏林大学, 医学部, 助教 (10439169)
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研究分担者 |
正木 忠彦 杏林大学, 医学部, 教授 (30238894)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | EMT / 癌先進部 |
研究概要 |
前研究により癌の先進部で発現が上昇する遺伝子16、発現が低下する遺伝子2のグループの検討をしたところ、癌の増殖に直接関与する分子は少なく、炎症や細胞運動に関与するケモカイン群、アポトーシス関連分子が多かった。 今回我々はEMT関連分子をQPCRにて解析したところ、TGFβ1-Zeb2経路によるEMTが大腸癌先進部に起こっている可能性が分かった。EMTを来す要因のとして炎症や低酸素が上げられるが、ケモカイン群の中では特に低酸素状態下で発現か亢進することが知られているものがある。 我々は抽出されたケモカイン群のうち共通の受容体であるCXCR、またEMTを引き起こす可能生があり治療に結びつく可能生がある低酸素化に焦点をあてることとした。 CXCRに関してはバリアントを含む発現を、臨床検体・Cell lineで確認している。 低酸素化実験は現在準備中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
臨床検体・Cell lineでの発現は確認できており、やや早めに終了したが、クローニングは少々遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
クローニングに関しては市販のベクターがあるため、進行が遅いようなら購入を検討する。 追加した低酸素下の実験に関しては、まずHIFを含むEMTマーカーの発現の確認を行っていく。
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次年度の研究費の使用計画 |
細胞実験の準備を行うため、クリーンベンチ購入を検討していたが、他科の中古品(比較的程度の良いもの)を使用できる目処がいた。一方現在当研究室ではPCR装置が1台しかなく、しかも時に結果が一致しない場合があり、以前から新しいPCR装置購入の必要性があった。 これらを鑑み、今後クローニングなど行う際には新しいPCR機が必要と考え、この購入資金に次年度分の予算を加えPCR装置を購入したため予算の前倒しとなった。 PCRはクローニング・発現解析など多種にわたり使用することになる。
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