研究課題
1. 背景肝内環境要因のエピジェネティック変化解析Balb/C若年群に70%肝切除を施行し、HDAC阻害剤(trichostatin A: TSA)を肝切除術後2mg/kg/12時間投与したところ術後72時間におけるHDAC活性の低下とともにCyclin A2/B1/D1/E1 mRNAの上昇を認め、肝再生における増殖サイクルの上昇が確認された。さらに術前TSA 100mg/kgに投与したところ術後24時間のALT・T-biの低下とともにAFP mRNAの有意な低下とともに、分化誘導因子のHNF3B mRNA、Glutamine synthetase mRNAの上昇を認めた。2. 若年及び加齢肝星細胞機能解析加齢肝再生減弱の要因を検討するため、肝星細胞を単離・培養し注目し検討を加え、初代培養肝細胞とともに共培養した。加齢群から単利した肝星細胞は若年群と比較して肝細胞増殖が減弱していることを確認した。さらに単離した加齢HSCにおけるp16は有意に上昇、SMP30は有意に減弱し、HSCの老化も示唆された。さらに加齢HSCのHGF mRNAは分離後24hrで有意に低下し、medium内のHGF分泌も有意に低下しており、若年・加齢HSCによるconditioned mediumの若年肝細胞培養では、加齢群における肝細胞再生能(ki67 labeling index)が低い傾向を認め(p=0.15)、western blottingにおけるPCNA発現も加齢群が培養後48hrで低下していた。以上のことから加齢肝再生にエピジェネティック変化や肝星細胞の加齢の関与を示唆した。今後もこれらを制御するための検討を加えていく方針である。
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Hepatology Ressearch
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