研究課題/領域番号 |
25462101
|
研究機関 | 聖マリアンナ医科大学 |
研究代表者 |
中野 浩 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 准教授 (10241035)
|
研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
キーワード | sinusoidal obstruction / oxaliplatin / CCL20 |
研究概要 |
【研究目的】切除不能・再発大腸癌肝転移に使用する抗癌剤による肝障害は、肝転移切除時の障害因子となることが知られている。抗癌剤に伴う肝障害には、steatohepatitisとsinusoidal obstruction syndromeなどがあることが知られている。特にオキザリプラチンに伴うsinusoidal obstruction syndrome(SOS)は、重篤な肝切除後合併症に関連することが知られている。今回、SOSのメカニズムに焦点をおき、ラット実験モデルにて検討した。SOSのメカニズムを解明することを目的とした。【実験方法】ラット実験モデルにオキザリプラチンを投与して、摘出肝組織をAffymetrix U133 Plus 2.0 microarray解析を行った。PCRによりmRNAの同定を試みた。【結果】113のup-regulated geneとdown-regulated geneが検出された。Reverse transcriptase-PCRの結果、MMP2, TIMP1, CCL20 mRNAが最も注目される結果であった。免疫組織学的検索では、上記のうちCCL20関連タンパクの増加が、ジヌソイド内皮細胞に認められた。【結語】オキザリプラチンによるSOSにはCCL20が関連している可能性があり。今後は、CCL20をregulateすることが治療法につながるものと考えられ、今後の研究対象とすることとなった。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
sinusoidal obstruction syndromeの中心的な役割を果たす可能性があるmRNAとしてCCL20が見いだされ、今後の治療法開発につながる所見と考えられた。
|
今後の研究の推進方策 |
CCL 20 mRNAをdown-regulateする治療法を検討する。
|
次年度の研究費の使用計画 |
次年度もラットを用いた動物実験が継続予定となるため、実験経費が必要である。 実験モデル動物購入、実験モデル使用に必要な薬品購入。microarray必要薬剤購入費。
|