研究概要 |
門脈結紮下肝組織より分離した,組織特異的肝様細胞と推定される,portal branch ligation-stimulated hepatic cells(以下PBLHCs)に対して,胎生期膵臓発生関連転写因子 Pdx1,Ngn3,NeuroD1,およびMafAを個別もしくは複合的に導入し,効率的な転写因子の組み合わせを解析した. 結果,①Pdx1, Ngn3, MafA,もしくは②Pdx1, NeuroD1, MafAの組み合わせが,インスリン産生誘導に対して効果的である可能性が推測された.この知見は内因性インスリン産生の指標である細胞内C-peptide含有量が優位に高値であったことに基づくが,残念ながら細胞外グルコース濃度に応じたインスリン分泌能を有していることは証明できなかった.現在更なる効率化を期待し液性因子および細胞外マトリクッスの最適化に関して検討を行っている. 上記の知見は第114回日本外科学会定期学術集会,ワークショップ(7)「外科医と再生医学の最前線」にて発表した.
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