2015 年度実績報告書

膵管上皮内腫瘍性病変（PanIN）における分化誘導関連遺伝子発現の解析

研究課題

研究課題/領域番号	25462110
研究機関	京都大学
研究代表者	高折恭一京都大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (10329485)
研究期間 (年度)	2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード	膵癌 / 膵管内乳頭状粘液性腫瘍 / IPMN / SOX9
研究実績の概要	本研究では、予後不良な膵癌の早期診断・新規治療法を最終的な目標として、その基礎的検討として、PanIN病変・膵癌におけるSOX9をはじめとする分化誘導関連遺伝子の発現プロファイルを詳細に解析した。膵癌・IPMNに対する手術で得られた膵切除標本において免疫組織染色を実施し、膵癌およびIPMNの一部において、SOX9とCD44が共発現していることを明らかにした。これらの成果を昨年度までに医学雑誌および国内外の学会・研究会で発表した（Pancreas. 2014;43:7-14. doi: 10.1097/MPA.0b013e3182a70b2f）。最終年度となる平成２７年度には、基礎的検討の確認を行い、さらに、これまでの基礎的検討の成果を膵癌の診断・治療に活用する方向性を検討するため、国内外の学会において情報収集を行った。その際に、膵癌治療に関する国際共同研究に参画し、その成果を論文発表した（Pancreatology. 2016;16:14-27. doi: 10.1016/j.pan.2015.10.013）。