研究課題/領域番号 |
25462115
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
岡野 圭一 香川大学, 医学部附属病院, 准教授 (20314916)
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研究分担者 |
谷内田 真一 国立研究開発法人国立がん研究センター, その他部局等, その他 (20359920)
鈴木 康之 香川大学, 医学部, 教授 (40304092)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 膵神経内分泌腫瘍 / DAXX / ATRX / MEN1 / TSC2 / PTEN |
研究実績の概要 |
本研究の最終年度にあたり、症例数集積を目的として多施設共同研究の協力施設を増やした。従来の四国四大学(香川大学、徳島大学、愛媛大学、高知大学)に加えて神戸大学、香川県内主要施設の参加も得られて、現在までに88症例の検体と臨床情報を基に研究を遂行した。追加症例も加えて最終的には100例を超える検討になる。 まず、集積した88症例の代表的な割面のパラフィン包埋ブロックから、未染スライドを作成し、Ki-67の免疫染色を行い、その核陽性率を計算し、核分裂像と合わせて2010年WHO分類をもとに再分類した。再分類した後、膵神経内分泌癌(Grade-3)を除く、膵神経内分泌腫瘍(Grade-1とGrade-2)のみを対象として、パラフィン包埋サンプルを用いた免疫組織化学染色で膵神経内分泌腫瘍の主要5遺伝子(DAXX、ATRX、MEN1、TSC2、PTEN)の異常を、免疫組織化学染色法を施行した。 最終解析は追加症例も加えて行う予定であるが、現在までの免疫組織化学染色の結果よりTSC2(Tuberin)と膵神経内分泌腫瘍の術後再発、p53と膵神経内分泌腫瘍Grade分類に有意な相関性が認められている。DAXX、ATRXに関しても臨床病理学的な相関性が示唆される結果がでており、これらは新たな知見として論文報告を行うべく準備を進めている。 さらに主要5遺伝子(DAXX、ATRX、MEN1、TSC2、PTEN)のシークエンス解析を行うために次世代シーケンサーのカスタムパネル作成とDNA抽出をおこなっており、順調に進んでいる。本年中には追加症例も含めたシークエンス解析を終了して、学術誌に論文報告する予定である。
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