研究課題/領域番号 |
25462122
|
研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
木村 康利 札幌医科大学, 医学部, 准教授 (80311893)
|
研究分担者 |
今村 将史 札幌医科大学, 医学部, 助教 (00404608)
伊東 竜哉 札幌医科大学, 医学部, 助教 (10516636)
秋月 恵美 札幌医科大学, 医学部, 研究員 (20404626)
|
研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
|
キーワード | 膵頭十二指腸切除 / 胃排泄遅延 / 膵臓外科学 / 消化器外科学 |
研究実績の概要 |
本研究は、札幌医科大学臨床研究審査委員会において平成25年6月25日に承認を受け(承認番号25-29)、UMIN000012052(2013/11/1)として登録後、第1例目の登録を平成25年10月に開始した。平成27年11月にリクルート31例、試験参加拒否5例、試験参加(26例)、介入群(13例)と経過観察群(13例)となり、目標症例数の52%の達成となった。この時点で中間解析を行ったところ、六君子湯の経消化管投与は、周術期において血中グレリン濃度を有意に上昇させるものの(p<0.05)、術後累積食事摂取量の多寡については有意傾向(p=0.0843)に留まり、術後胃排泄遅延(DGE)発症に関する有意な予防効果に至っていない(p=0.1629)。 2016年1月に本試験の期間内完遂可能性を検証したところ、症例集積が70%未満となる見込みとなり、本試験の延長申請を行い、1年の延長を許可された。 その後、2016年4月18日の時点では、57例をリクルートし、試験参加拒否・不適格23例、試験参加(34例)となった。内容は、逸脱4例、介入群(16例)と経過観察群(14例)となり、目標登録症例数(50例)の60%の達成となっている。 今後、2016年度内の症例集積を完遂すべく、試験の進捗にあたる予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本学では直近の2年に亘り内科系講座を再編しており、その影響から平成27年4月と12月に、消化器内科系講座で胆膵疾患を専門とする熟練内科医2名が相次いで異動した。その結果、膵頭十二指腸切除を要する膵・胆道疾患患者の紹介数が減少し、年度を通じて膵頭十二指腸切除症例は前年比23.4%減となった。
|
今後の研究の推進方策 |
講座再編は平成28年度中に終了する見込みであり、通常通りの症例フローが再現されれば、当科での膵頭十二指腸切除症例数の減少は回復する見込みである。 また、本学付属病院の膵・胆道疾患患者増を企図し、院内多科横断的な取り組みについて進捗中である。これは、各診療科間での相互の柔軟なベッドコントロールにより、他病院からの患者受け入れを迅速・円滑なものとするシステムである。
|
次年度使用額が生じた理由 |
前述の如く、研究計画期間内での症例集積が満たなかった。これにより、各種膵消化管ホルモン・グレリンの測定に係る経費が余剰した。 本研究を1年延長することで、実施計画症例数を満了し、それにより上記の経費を計画通り消費することとなる。
|
次年度使用額の使用計画 |
平成28年度以降、測定不備症例を見込み30 例の症例集積を目標とし、20+∂例検体測定完了した場合、7 万円/症例・検体測定との実績から、約150 万円の経費となる。過少分については、別途研究費を充填する予定である。いずれにおいても莫大なコストをもって行われる研究とは異質であり、計上した予算内での研究遂行が可能と考えら れる。
|