研究課題
【背景・目的】局所進行膵癌(PK)に強度変調放射線治療(IMRT)を用いたNACRTを行っている。同患者にTelomeScan F35を用い末梢血中の遊離癌細胞(viable CTCs)検出を行い予後予測を行い、v-CTCの有無、推移の臨床的意義を解析した。【治療・対象】PKにIMRT 60Gy+GEM +S-1によるNACRTを実施、NACRT前・後、術後にv-CTC値を測定した(N群)。同時期に実施したPK surgery first症例でも術前後v-CTC値を測定(S群)。【結果】N群は男:女=5:11、計16例、年齢中央値は69歳。[NACRT有効性]切除不能3例を除く13例でR0手術ができ(TP:PD:DP=3:7:3)、CA19-9値、PDG-PETでは治療前に比し治療後の数値が50%以上低下した症例は各々7例、6例、標本の組織学的効果でも全例Evans分類IIa以上の効果を認めた。[v-CTC推移]5例がNACRT前よりv-CTC陽性で、5例中1例はNACRT後にv-CTCは陰性化したが、残り4例でv-CTC値はNACRT後急上昇し、術後1ヵ月でもv-CTCは陽性を維持し、術後半年~1年でv-CTCは陰性化した。v-CTC上昇の4例中1例は術後8ヵ月目に肝再発し死亡した。[S群]男:女=5:3、計8例、年齢中央値70歳。7例にR0手術を行った(PD:DP=5:2)。術前後共にv-CTCが0であった症例は4例で、1例は術前v-CTCは陰性で術後4 cellsと上昇、S-1補助療法後v-CTCは陰性化。術前v-CTC陽性は3例で、2例は術後陰性化、残り1例は術中に微小肝転移が判明し切除不能。【結語】v-CTC陽性例に対するNACRTはPKにEMTを誘発、v-CTC遊出を惹起し早期転移巣形成が示唆され、v-CTC値は良好なバイオマーカーである。
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