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2013 年度 実施状況報告書

レーザードップラによる三次元的流体解析を用いた右室流出路再建の評価

研究課題

研究課題/領域番号 25462130
研究機関東北大学

研究代表者

崔 禎浩  東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 非常勤講師 (60312576)

研究分担者 齋木 佳克  東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50372298)
本吉 直孝  東北大学, 大学病院, 講師 (40375093)
秋山 正年  東北大学, 大学病院, 講師 (80526450)
山家 智之  東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (70241578)
白石 泰之  東北大学, 加齢医学研究所, 准教授 (00329137)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード先天性心臓血管外科学
研究概要

右心系模擬循環回路を用いて、低圧系でのバルサルバ洞の意義について評価をするにあたり、既存の右心系模擬循環回路では右室拡張期圧がマイナスとなり、ヒトの本来の右室圧を再現しているとは十分に言えない回路であるため、よりヒトの右室圧を再現する回路の改良が必要であった。そこで本年度は右室圧や肺動脈圧などのパラメーターをより人間の右室血行動態を再現する右心系模擬循環回路の作製を目標とし、回路の設計、改良を行った。具体的な回路の改良点は以下の通りである。空気圧式ポンプでは拡張期に陰圧をかけることでポンプをふくらませているが、それでは右室圧が陰圧になってしまう。そのため、電磁弁を装着することで拡張期に大気圧に戻すことで、陰圧を減らすことができた。しかしながら、それだけでは不十分であったため、右室のみだけでなく、右房を追加し、右房にも空気圧式ポンプを取り付けた。また、右房右室間、右室肺動脈弁間の距離を短くするなど、回路の構造自体をコンパクトにすることで、流体の流れをよりスムーズにすることで、拡張気圧がマイナスになることを予防できた。
肺動脈弁としては、人工弁を用いた。人工血管に縫い付け、回路に装着し、パラメーターとしては肺動脈平均圧20mmHg、循環流量0.5~3L/minの設定になるように回路設計を行った。そして、右房圧、右室圧、肺動脈圧、流量、弁の解放時間、逆流量、エネルギー損失量の計測結果の妥当性について、検討し、人工臓器学会大会にて発表を行った。
今年度の補助金はこの右心系模擬循環回路を作製するための部品購入に当てられた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

昨年度は弁の評価に先立ち、右心系を模擬した循環回路が必要なため、右室の形態・拍出を忠実に再現する回路の作製を行った。作製した模擬循環回路は空気圧式補助人工心臓駆動装置による右心ポンプ駆動である。肺動脈平均圧20mmHg、循環流量0.5~3L/minとして作動流体を循環できる回路で、既存の右心系回路との改良点は拍動コントローラーにより自動制御された空気圧制御装置を取り入れた点である。また、右室だけでなく、右室の前に右房の役割をもつポンプ駆動を装着させ、右房と右室がそれぞれ時差をもってポンプ駆動させる回路とした。その他に、空気圧式の場合、拡張期は強制的に陰圧をかけて拡張させているために右室圧が極度にマイナスになるため、電磁弁を装着し、収縮期に注入された空気が右室の拡張時に解放され、右房からの流入で拡張できるように設計した。

今後の研究の推進方策

今後の方策としては、作製した模擬循環回路を用いて、Bulging sinusの有無別、また多種の弁における評価を行う予定である。具体的な評価項目としてはレーザードップラー画像による流体可視化を中心的に行い、さらに圧較差と流量特性、弁エネルギー損失、有効弁口面積、弁の解放閉鎖挙動特性などの評価を行う。

次年度の研究費の使用計画

本年度は大幅に右心系模擬循環回路の改良を要したそのため、部品の購入に関しては予定額より多くの経費が生じた。本年度は回路の改良が主体で、回路の評価を十分に行うまでには到達できず、本年度は機械弁を購入せず、既存の回路で評価した人工弁を用いて、模擬回路の評価を行ったため、次年度使用額が生じた。
来年度は回路の評価を行い、さらなる改良の余地があるかどうかの検討を行い、必要な場合はさらなる部品の購入を行う予定である。

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公開日: 2015-05-28  

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