細胞シートの作成技術を獲得したのち,雌ルイスラットの虚血心を用いて,雄ルイスラットの細胞の直接注入と細胞シート移植とで細胞の生着率をY-chromosomeをターゲットとしたreal-time PCRにより生存率を計測した。移植後1時間の生存率は細胞シートは40.0±14.4%、直接注入では19.9±13.7%と細胞シートは良好に細胞を移植できたが,生着率は時間とともに減少し,4週間後にはそれぞれ生存率は3.7±3.6%、1.9±2.0%と減少し,その減衰率は両群で同じで非常に低い生存率であった。心筋再生医療を発展させるためには、移植細胞をいかに生存させるか、という命題をクリアする必要がある。
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