本研究の目的は,小児右室流出路再建に良好な京都府立大学山岸正明教授らの膨らみを有するePTFE弁内の弁葉形状,bulging sinus形状が,弁開閉に与える影響を検証することにある. 初年度は模擬大動脈を用い,弁開口面積の変化に対する膨らみの影響と,最適寸法について検討し,流れ場解析により,膨らみ内の渦の重要性,弁葉形状変化の影響を検討した.研究2年目は,膨らみ具合に変化を加えた実験を実施し,実験範囲の拡大を図った.最終年度は,実寸法のePTFE弁モデルを使用し,更に精度の高い実験を実施し,大動脈モデルでの結果に類似した結果が得られ,膨らみ内の渦の動きにかなりの違いがあることを明らかにした.
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