研究課題
基盤研究(C)
81人の小径腹部大動脈瘤患者を前向きに経過観察し、瘤の拡大速度と関連する因子について検討を行った。糖尿病と大動脈瘤拡大には負の相関があるとの報告が複数あり、今回の研究でも注目していたが瘤拡大と糖尿病との間には有意な相関は見られなかった。瘤の拡大と正の相関がある因子としては登録時最大短径、血清Dダイマー高値、血清総蛋白低値であった。一方、拡大と負の相関がある因子はアンギオテンシンレセプター拮抗薬であった。これらの関連を詳細に調べることで今後腹部大動脈瘤に対する内科的治療の開発が期待される。
血管外科