研究分担者 |
土谷 智史 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 准教授 (30437884)
久保 亨 長崎大学, 熱帯医学研究所, 客員研究員 (50444873)
永安 武 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 教授 (80284686)
松本 桂太郎 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 講師 (80404268)
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研究実績の概要 |
常染色体優性遺伝形式にて発症する肺癌家系において肺癌罹患者(N=3)と家系内非罹患者(N=1)を対象にexome sequencingを行った。患者にのみ共通して認める変異は40遺伝子、41variantsであった。これらの候補遺伝子変異と散発性肺癌192例の腫瘍部における遺伝子変異(体細胞変異)を比較した。そのうち、さらに一般健常人の胚細胞変異の頻度が少ないものを抽出すると4つの遺伝子(MAST1, CENPE, CACNB2 and LCT)が挙げられた。家系内の連鎖解析の結果と併せると、MAST1が最も肺癌発症と関係していると考えられた。(J Hum Genet. 2015 Oct;60(10):597-603.)そこでMAST1の1st. exon start siteをターゲットとしたCRISPR/Cas9 vectorを作成した。ベクターはシングルガイドRNAをpCas-Guide-EF1a-GFPベクター(Origene Rockville,MD)へ挿入し作成した。このベクターをLipofectamine 3000(Thermo Fisher Scientific, Waltham, MA)を用いて線維芽細胞へtransfectさせ、GPF陽性細胞をFACS sortingにて回収した。現時点ではこれらのGFP陽性細胞を培養中で、今後qPCR,Western blottingにてRNA,proteinの発現レベルや、細胞増殖、足場依存性の増殖能の評価をmigration assayやcolony formation assayを用いて行う予定である。
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