大脳白質障害の病態解明と治療法の開発を目的として、エンドセリン局所注入によるラット大脳白質モデルの手技を検証し最適化した。多角的に病態を評価し、ラクナ梗塞に近似した形態変化を示すことが判明した。本動物実験モデルの応用モデルとして、ストレス負荷による表現型を解析した。本モデルラットは、拘束ストレスを加えることにより、うつ様症状の一端を呈することが判明した。臨床現場にて仮説とされた大脳白質病変とストレス脆弱性の関連性が示唆された。さらに本モデルラットを用いて、新たな治療法として脳血管内皮細胞移植による白質障害の治療効果を検証した。MRIにより同一個体にて細胞移植による梗塞巣の縮小効果を確認した。
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