加齢に伴う脳機能の低下につながる白質変性を、ラット脳(脳梁部)を対象とし7.0-T MRIでFA値を測定する事で捉えられるかを主目的とした。生後18~102週までの間、4週ごとにFA値を計測した。同時に体重変化も観察した。FA値は生後102週まで生涯を通じ0.561から0.667まで増加し続けたが生後42週以降では有意差はなかった。一方体重はFA値より早期に一定に近づいた。ラットでは脳梁部白質のFA値は加齢により若年期と比し有意に増加し、体成長の終了後も増加が継続する。また壮年期以降も増加傾向を示した。これは加齢によりFA値が低下するヒトとは異なった変化であり新しい発見である。
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